熊原康博准教授と岩佐佳哉さん(大学院生),村上正龍さん(学部4年)は,11月8日(月)に福山市立熊野小学校(渡部智子校長)の6年生(16名)に対して,学校周辺の過去の災害を題材とした災害・防災に関するフィールドワークを行いました。
熊野小学校周辺では,約100年前に発生した大正九年の水害により,大きな被害が生じ,その災害を記録した水害紀念碑が学校の校庭に建立されています。今の小学校と同じ場所にあった熊野尋常高等小学校の児童が書いた水害日記も学校に残されており,被害や復興の様子が克明に記録されています。10月22日(金)には,出前授業で,水害碑の碑文や水害日記を読み解きながら,被害の広がりを地図に表現する作業を行っています(こちら)。
フィールドワークでは,地図を持って,実際に被災した地域や災害の原因となった溜め池を見学しました。それにより,実感を持った防災意識をもってもらい,身近な地域で起こりうる災害の危険性を認識してもらうことを,本授業では意図しています。当日は,児童は歩きながら,水害の泥や石がどこを通ったのかを確認しました。溜め池の堰堤上で,この地域の歴史や水害の被害について,地元の方に説明して頂きました。この地域では,普段雨が少なく干ばつの被害に繰り返し見舞われていたことから,溜め池は,稲作に欠かせない人々の暮らしに必要なものであることも併せて学んでもらいました。 当日は,テレビ各局や新聞社などに,この取り組みについて取材していただきました。以下に,ニュースの動画とweb版の新聞記事のサイトを紹介しています。 次回以降,児童はこれまで学んだ水害碑や水害の状況を整理し,福山市の防災担当職員の方や地元の方に向けてプレゼンテーションをする予定です。