岐阜県出身
4年生になると、基本的に受講する授業の数は減ってきます。私の場合、一週間の中で授業があるのは、必修科目の教職実践演習がある月曜日のみです。そのかわり、授業以外のことに時間を割くことが多くなります。具体的には、教員採用試験や就職活動の準備や卒論研究などです。そのため、私の場合、昼間は大学で勉強や研究を行い、夕方からアルバイトをすることが多いです。休日は比較的自由な時間が多いので、アルバイトをしたり、趣味であるドライブをしたりしています。
高校生の頃から、将来は社会科の先生になりたいと思っていました。大学選びの際、様々な大学を調べていたところ、広島大学の社会系コースはハイレベルな教育を行っていて、多数の社会科教師を輩出していることがわかりました。そこで、私も社会系コースで教育について学び、一人前の社会科教師になりたいと考えたので、社会系コースを志望しました。
歴史学や地理学など、社会科の内容について学ぶことができるのはもちろんですが、社会科の教え方について深く考えることができるようになりました。私が入学前に受けてきた社会科の授業は、あくまで一つの授業方法であり、一つの事柄を教えるにしても様々な授業方法があることを学びました。また、ただ教科書の内容を教えることが社会科の授業ではないことを学びました。教科書の文字をただ追っていくのではなく、子どもたちは何をどのように学ぶべきなのか、なぜ学ぶべきなのかを常に考えながら授業を構成し、子ども達がわかるように教えていくことが大切になります。社会系コースに入学して、私が抱いていた“社会科教育観”は大きく変わりました。
社会科を“自分が理解している”ことと、それを“生徒に教える”ことは全く別物だと思いました。私は社会科の教師になりたいと思うぐらい社会科が好きなので、難しい歴史の本や地図なども興味を持って読むことができます。しかし、生徒が皆社会科を好きだとは限りません。中には社会科が苦手な子や嫌いな子もいます。そういった生徒を相手に、いかに興味を持ってもらいながら、分かりやすく社会をひも解く授業を行えばいいのか考えるのにとても苦労しました。
また、広島大学の教育実習は母校ではなく、全て広島県内に4校ある附属学校にて行っています。附属学校の先生はどの先生も優秀で、ハイレベルな授業をされるので、その先生方から指導を頂けるのはとても貴重な経験になります。
来年度から地元である岐阜県で高校の教員として働くことが決まりました。入学前からずっと抱き続けてきた夢だったので、決まった時はとても嬉しかったです。社会系コースで学んだたくさんのことを岐阜に持ち帰り、立派な教員になりたいと思っています。
大学に進学すると、これまで持っていた「社会科の先生になりたい。」といった少し漠然とした考えだけでなく、「どんな教師になりたいのか。」「どんな授業をしたいか。」など、より明確な考えや意志を持って日々学び続けることが必要になってきます。そのために、高校生のうちから興味を持ったものはとことん調べる習慣をつけてみてください。歴史や地理の内容でもいいですし、自分の好きなものについてでもいいと思います。受験勉強中の人には大変かもしれませんが、必ず自分にとってプラスになると思います。そして社会系コースでも様々なことを学んだり挑戦したりして、自分をさらに伸ばしてください。