群馬県出身
授業については1日5コマ(1コマ90分)のうち全て入っている日もあれば1コマだけ、あるいは授業がない日もあります。授業は、毎回指定された事柄について調べたことや研究内容について発表するものがほとんどなので、授業がないときはその準備をしたり、修士論文の調査を進めたりしています。研究については人文地理学を専修しており、「水車動力の変遷」に関する研究をしています。研究内容について簡単に述べますと、日本は電力がなかった明治時代までは水車を動力にして製品を作っていましたが、産業革命後は動力の近代化が進み、水車は使われなくなっていきました。私の研究ではそうした水車がどのようにして減っていったのか、どのようなところに立地していたのかを調べています。その際、文献を読む、統計を見る、行政文書を使うなどして調べます。
それ以外にはアルバイトで塾の講師をしていて,週1~2日英語を教えています。将来的に教員を目指す身としては、わかりやすい教え方を考えたり生徒との接し方を考えたりすることがよい勉強になっています。
大学院生としての生活は講義・発表の準備・研究等で忙しく感じますが、将来を見据えて現場では学べない理論や教育に関する考え方・見方を学ぶことができるので充実していると感じています。
小学校教員の専修免許取得を目指しているので、小学校教育に関する授業を多く取っています。授業カリキュラムをどう編制していくかを考え、その際に必要な理論的な枠組みを、先行研究を読む中で考えていきます。
専修の地理学に関する授業は主に2つあります。1つ目はイギリスの小学校の地理の教科書を分析する授業です。教科書を翻訳し分析することを通して、イギリスの小学校教育ではどのような地理的な資質や技能を育成しようとしているのかを明らかにしようとしています。2つ目は地形図の判読やフィールドワークを通して、大学周囲の人々の営みを解明する授業です。具体的には用水路や石碑などを調べ、人々の工夫とその足跡を明らかにすることを試みています。
これらとは別に修士論文を進めるゼミがあります。ゼミでは自分自身の進捗状況を報告します。そのため、普段の生活の中でこつこつと研究を進めていかなければなりません。
まず、大学院に進学しようとした理由は、大学に入って地理学をより深く勉強したいと思うようになったからです。実は私は高校までは地理が大嫌いでした。しかし、大学で地理的な視点で社会を見ることにより、私たちの社会が鮮明に見えるようになることに気づきました。そうした地理を大学だけではなく、大学院で専門的に学びたいと思ったので進学を決めました。
広島大学の大学院を選んだ理由ですが、上記のような理由で地理学を深く研究したいと考えていましたが、将来は教員になるので、教育に関することも学びたいと考えていました。そのため、両方学べる場として広島大学の大学院が最適ではないかと思い、広島大学大学院への進学を選択しました。
子供達に「気づき」を与え、社会科→暗記→つまらないという概念を壊せるような教員になりたいと思います。当然社会科には暗記は必要ですが、それだけに終わらず、暗記したことを使って今の社会、地域をみることができるような生徒を育てられるようになりたいです。たとえば、扇状地を学習したら、自分の地域に扇状地があるのか、あるとしたら学んだ扇状地の特徴と一致するか、一致しないなら一般的な特徴とどこが違うか、なぜ違ってくるのかを考えるなど、より深く考えて社会を捉えられるような授業ができたらと思います。そうすれば子供達の見る普段の光景が変わり、社会を見る目も変わります。私は社会科が持つそうしたおもしろさを、教員になったときに伝えたいと思っています。
高校の授業では、大学に進学したときの基礎を学びます。今は高校で学んでいることをしっかり学ぶことが、大学での勉強・研究を進める上で大切だと思います。そういう意識をもって日々の勉強を考えると、また見る目が変わってくるかもしれません。また、自分が興味のない分野でも、見る視点を変えてみると「おもしろい」と思うことがあります。興味が無いと捨ててしまうのではなく、そうした考えも持っていろんなことに興味を持ってほしいなと思います。
大学院は研究をする場です。その研究の下地を学部のときに作っていないと苦労することになります。進学を考える場合、先行研究を読んで研究手法や領域の概念をしっかり身につけることが大切だと思います。大学院の授業は基本的に少人数で発表するスタイルで、積極的・主体的に学ぶことができます。やる気があればどんどん勉強ができる、密度の濃い充実した生活を送れる場です。大学で学んだことをより深く勉強したい、という人は是非大学院に進学することをおすすめします。