シティズンシップ教育研究大会2019に教員と大学院生が参加しました

日本シティズンシップ教育フォーラム(J-cef)主催で、今年度から新たに「研究」交流を中心として始まった「シティズンシップ教育研究大会2019」が8月26日大阪国際大学にて開催されました。

この研究大会は、言語学・教育学・政治学・社会学など、多岐に及ぶ「シティズンシップ教育研究」の成果を持ち寄り交流し、新たな課題の発見・コラボレーションの可能性を探究することを目的として企画されました。

本講座からは、川口広美准教授が運営委員・コーディネーターとして参加し、久保美奈さん(M2)、奥村尚さん(M1)が「ランチタイムセッション」発表において参加しました。

久保さん・奥村さん共に自分の修士論文研究の一部について発表を行い、活発な意見交換が行われていました。

研究大会を通しての2人の学びをまとめたものが以下の通りです。

(久保さん)私は修士論文研究の一部である「どのようにして異なる他者と共存するか:障害の「社会モデル」の議論に注目して」について発表を行いました。研究に対する自身のポジショナリティの説明が難しく,また「シティズン」についての認識のズレ,論点の不明瞭さが招いた議論の非活性化など,様々な課題を得ることができました。今後はそれぞれの課題を踏まえつつ,更なる研究の進展を目指していきたいと考えています。

(奥村さん)今回のランチタイムセッションにおいて、私は多文化教育を概念枠組みとして援用することで、多文化社会における哲学対話の意義を再評価するとともに、Critical P4Cという概念を手がかりに哲学対話の存在可能性を示唆しました。発表に際しては、主張を十分に伝えられたわけではなく、ロジックの甘さを痛感しました。とくに、研究の方向性について、厳しいご批判をたまわりました。しかし、この経験を、自分では気がつかない改善点に気づくことができたということであるととらえ、理論と実践の両面から研究を見直すことで、研究をさらに精緻かつ魅力的な意義深いものへとしていきたいと思います。