2019年5月16日に、大学院の授業の地理認識内容学特講(担当熊原康博准教授)で、東広島市内の白市をフィールドに巡検を行いました。
巡検に行く前に、大正時代の地形図や芸藩通志の絵図を見ながら、周辺の段丘地形や城山と白市の街の位置関係を確認しました。そこでは、白市の街が周りより高い段丘面上に位置しており、水が得にくい地形であることなどが明らかになりました。そうした場所に街として生活するために、何らかの方法で街に水をもたらしていたのではないかと考えました。また、東広島市発行の「駅からまち歩き東広島てくてくマップ No.6白市駅」をみると、白市の街に4つの井戸と水場が確認されていること、また、水場はサイフォンの原理を使って高低差を克服し城山から水を引いたものである事などが分かりました。
現地では、城山からひかれている水場と城山には高低差がかなりあることを確認し、用水路がどのようひかれているかなどを考えました。その他の井戸についても、周辺の地形との関係から井戸ができた理由を考えました。また、郷土の歴史に詳しい方からもお話を伺う機会があり、白市の街の歴史も学びながら巡検を行う事ができました。用水路の源流がある白山周辺も巡検しましたが、残念ながら用水路を確認することはできませんでした。
用水路の経路については、まだまだ確認できていないことも多く、今後さらに学ぶ余地のある巡検となりました。
M1 原田 歩