金鍾成助教は,2019年4月から6月にかけて,日韓の社会科教員志望学生が参加する「より良いヒロシマ教科書づくり」プロジェクトを実施しました。日韓におけるヒロシマの語りの違いを自ら確認したうえで,他者に開かれ,他者に寛容な教科書の在り方を議論することを目的とした本プロジェクトには,広島大学の1年生20名と韓国ソウル教育大学の3年生14名が参加しました。時には,相手側が提案する教科書の記述や構成に驚き,理解できないという声があがる場面もありましたが,両国の参加者はそのような違いから目を背けず,互いにより良いヒロシマ教科書を作り,提案することができました。
なお,広島大学の側では,本プロジェクトを社会系コース1年生の必修科目「教養ゼミ」の一環で実施しました。金鍾成助教,草原和博教授,韓国ソウル教育大学のナム・ホヨップ教授は,両大学が連携した教育活動の成果と意味を分析し,10月にイギリスのオックスフォード大学で開かれる「Conflict & Identity: Confronting the past through education (CICO) 2019」で発表する予定です。