2024年8月31日(土),広島大学・岡山大学・筑波大学で社会科教育学を研究する大学院生によるオンライン交流会(以下,交流会)を開催し,3大学で計18名の学生が参加しました。
交流会は,2021年に,新型コロナウイルス感染症の流行によって対面学会が中止され,同世代の院生との交流機会が減少したことを受け,研究交流の場を確保するために企画・開催されました。本年度は,3年ぶりに開催することが決定し,田中崚斗さん(博士課程後期2年)と山本亮介(博士課程前期1年)が他大学の院生と本交流会の企画・運営を行いました。この会が復活したのも,対面での学会開催が戻ってきたなかで同世代との研究交流の機会や同世代の研究者仲間を増やすことの必要性を痛感したからです。
交流会は,田中崚斗さんによる趣旨説明から始まりました。田中さんからは,本交流会を通して,院生間のつながりを作ってほしいという意図が共有されました。
次に,テーマ別に分かれ,30分間のトークセッションを2回実施しました。テーマは,「研究目的の悩み」「研究対象の悩み」「研究方法の悩み」「研究成果公表の悩み」の4つが設定されました。テーマ設定の背景には,研究を遂行する中で直面する苦悩や葛藤を同世代の院生と共有しあうことで,互いに自分の研究遂行のヒントを得たり,研究遂行にむけてエンパワーメントし合ったりする目的がありました。中にはトークの相手が初対面という場面もありましたが,セッションごとにそれぞれの悩みを聞き合い,共に解決策を探ることを通して,同世代の研究仲間をつくる場となりました。
最後に,本交流会の企画・運営メンバーから「本日の交流会をふまえ,今後開催される学会等でも積極的に交流してほしい」との呼びかけがなされ,会は終了しました。
企画・運営を進めてゆく中で,テーマ設定のために院生を対象として事前調査をするなど,どのような悩みを取り上げれば良いかについて体験的に理解することができました。また,実際にファシリテーターとしてセッションに参加した際は,今まで面識がなかった他大学の院生の方々と交流することで「研究をなぜ・どのように行うか」についての理解がより深まりました。今回の経験をふまえて,今後も他大学の大学院生の方々と協力しながら,社会科教育学研究に携わる院生間の交流の機会を積極的に設けていきたいと思います。参加してみたいという院生・学部生は,ぜひお声がけください。研究交流できる日を心待ちにしております。
最後になりましたが,この場を借りて,本交流会の企画・運営メンバーの皆様,参加してくださった院生の皆さまに深く感謝申し上げます。皆様のおかげで,充実した交流会になりました。本当にありがとうございました。
(執筆:M1 山本亮介,D2 田中崚斗)