広域交流型オンライン学習(自然災害からくらしを守る)に協力しました

2024年7月9日,広域交流型オンライン学習が実施され,本コースの草原和博教授が授業担当者として,熊原康博教授が自然地理学の専門家として,本コースの大学院生7名と学部4年生4名が支援員として参加しました。

広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)は,2023年10月から,内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環として,「デジタル・シティズンシップ・シティ:公共的対話のための学校」に取り組んでいます。草原教授が研究開発責任者を務めています。

授業当日は,東広島市内小学校9校13学級(原小,八本松小,小谷小,御薗宇小,板城西小,上黒瀬小,下黒瀬小,豊栄小,河内小)の4年生(344名)とスペシャルサポートルームの児童生徒(4名),豊栄フレンドスペースの生徒(2名),北海道浜中町立霧多布小学校(6名),鹿児島県徳之島町立花徳小学校(16名),鹿児島県鹿児島市立桜峰小学校(9名),広島県廿日市市立平良小学校(33名),高知県高知市立第六小学校(33名)が参加して「自然災害からくらしを守る」をテーマとした遠隔授業を実施しました。

今回は,「防災訓練だけで備えは十分か!?」と題して,自然災害に対する個人や地域,社会の備えの意義を知り,評価できることを目指しました。また太平洋に面して津波の危険のある霧多布小や花徳小,桜島の中で火山とともに暮らす桜峰小とつながることで,地理的条件による自然災害への備えの相違点と共通点に気づくことを意図しました。

授業の詳細については,こちらをご覧ください。


【支援した大学院生の感想】

今回,授業支援を担当し,実際の学校現場で機材操作や児童の支援を行いました。学校現場に入り,授業を見学する機会があまりない中で,一緒に授業を作っていく機会は本当に貴重な経験でした。実際に現場に入ることで,学校の先生がどのような指示・発問を行っているのか,子どもの意見をどのようにまとめていくのか,資料はどのように活用していくのかを見て学ぶことができました。また,異なる自然環境の学校がつながり,防災について考えることで,子どもたちは,災害とその備えについての違いと共通点を学んでいました。実際に災害の危険性が高い地域に住む人々のリアルな声を聞くことで,子どもたちが災害とその対策に真剣に向き合う姿が印象的でした。さらに,専門家の解説を聞くことで,学問的な知見についても学ぶことができていました。今後も大学と学校と地域がつながる取組に関わっていきたいと思います。(博士課程後期1年 宇ノ木啓太)

今回,中継支援を担当し,事前のロケハン,前日の打ち合わせ,当日の中継の支援を行いました。西日本豪雨災害で被害を受けた小寺池の現場は初めて訪れたのですが,実際に現地に足を運んでみて,間接的な情報だけでは伝わらない土石流の規模や被害の大きさを肌で感じました。授業では3か所を移動しながら中継する形となり,不安もありましたが,事前にしっかり準備をしたこともありスムーズに中継できました。天候にも恵まれ,大きな問題もなく進めることができました。現場のリアルタイムの状況を伝えたことで,子どもたちの印象にも残り,良い反応がありました。授業の中で現地からライブ中継を行うという貴重な経験ができ,多くの学びを得ることができました。(博士課程前期2年 森俊輔,田渕雄一朗)


本活動には,当コース・講座の以下の大学生・大学院生が協力しました(所属・学年が実施当時)。

【博士課程後期】2年:田中 崚斗・𠮷田 純太郎,1年:宇ノ木 啓太

【博士課程前期】2年:大岡 慎治・田渕 雄一郎・露口 幸将・森 俊輔

【学部生】4年:清政 亮・久我 祥平・牧 はるか・山本 健人