本コースの大学院生がこどもワークショップの支援をしました

2024年6月16日(日)10時から11時に,広島大学フェニックス国際センターミライクリエにて,ワークショップ「こどもたちで、こどもまんなか社会を話し合おう」が開催されました。本ワークショップは,こども家庭庁が目指す「こどもまんなか社会」の実現に向けて,東広島市こども未来部こども家庭課(運営委託業者:株式会社ジャパンインターナショナル総合研究所)が企画したものです。東広島市に暮らす小学生11名が参加し,こどもも大人も暮らしやすい町を作るための方法・政策を検討・提案しました。小学生らの議論のファシリテーターは,東広島市内の高校生・大学生が務めました。社会認識教育学領域からも,田中崚斗と吉田純太郎の2名の大学院生(博士課程後期2年)がワークショップに参加して,その支援に従事しました。

参加者は5つのグループに分かれて,以下のテーマをそれぞれ検討しました。

① こどもを産んで育てるために大切なこと
② すべてのこどもたちが幸せだと感じられるために必要なこと
③ 学校や放課後に過ごしたい場所で過ごせるために必要なこと
④ 子育てをする過程が安心して暮らせるために必要なこと
⑤ こどもや若者が夢をかなえるために大切なこと

各グループは,小学生・高校生・大学生がそれぞれ含まれるように編成されています。議論の主役はあくまで小学生です。ファシリテーターの高校生・大学生は,小学生が自分の考えを忌憚なく話すことができるように,安心安全な空間をつくることを心掛けました。例えば,アイスブレイクを通じて初対面の班員と互いに打ち解け合ったり,お菓子やジュースを時々口にしたりすることによって,リラックスした状態で自分の意見を楽しく提示することができるようにしています。

議論の結果,小学生からは「こどもが育つうえでお金に困らないようにする,市が補助金を配る」,「公園や保育所・幼稚園,病院の数を増やす」といったハード面からのアイデアはもちろん,「こどもがいろいろなことにチャレンジできる機会や時間をつくる」,「こどもが大人に意見を届けられるようにする」といったソフト面からの提案が出されました。いずれの提案も「こどもまんなか社会」を構築するうえでは欠かすことのできないものばかりです。短い時間のなかでも,小学生は自分たちの生活経験を活かして建設的な話し合いを展開することができました。

引き続き社会認識教育学領域では,教育学や人文社会科学の知見を踏まえた教育活動・社会貢献活動に取り組んでまいります。

(執筆:田中崚斗・吉田純太郎)