広島大学とソウル教育大学の学生が“日本による植民地時代”を語り合いました

 広島大学の「平和情報発信演習(戦争と平和の教育学)Ⅱ」の受講者17名(うち、教社1年生は、深澤紀之さん、佐橋篤哉さん、圓奈勝己さん、西村清登さん、松本大空さん、碓井智大さん、谷口温音さん、宮本幸来さん、岩切祥さん)は、2023年2月17日(金)と2月18日(土)に韓国に赴き、ソウル教育大学の学生とともに日本による植民地時代という困難な歴史に向き合いました。

 2023年2月17日(金)は、ソウルにある植民地歴史博物館を訪問・観覧しました。植民地博物館では学芸員のキム・ヨンファンさんの解説を聞きながら館内の展示を見て回りました。観覧後は、広島大学とソウル教育大学の学生が互いにどのように博物館を観覧したかを話し合いました。この話し合いから、日韓で「親日・反日」という言葉の使い方が異なることや、両国の人々が考える政治と個人の捉え方が異なることなど新たな発見が多くありました。
 受講者は博物館の観覧やソウル教育大学の学生との話し合いを踏まえて、5チームに分かれ、植民地歴史博物館のメッセージが象徴的に現れている「ラスト・10・フィート」(最後の3メートル)をリデザインしました。

 翌日は、ソウル教育大学を訪問し、各班がリデザインした植民地歴史博物館の「ラスト・10・フィート」を発表しました。どの班も真剣に考え、わかりやすくプレゼンテーションの形にまとめて発表を行いました。発表後の質疑応答によって、より学びを深めることができました。

 2日間という短い時間でしたが、学びが多く、刺激のある機会となりました。この授業を通して、受講生たちは教員を目指す身として、向き合うべき課題に対して考え続けようという姿勢を得ることができたのではないかと思います。
(学部3年 近藤郁実)