2022年10月14日(金)に田中崚斗さんを中心に、大学院生・学部生で読書会を開催しました。
参加者は、大学院生の小野創太さん・久保美奈さん・神田颯さん・田中崚斗さん・髙見史織さん・岡井美咲希さん、学部生の山下光さんです。
また、教職大学院生の藤本芙沙子さん・上野聡子さん・中村有喜さん・小笹直輝さんも参加してくださいました。
対象文献は、オードリー・オスラー(2016)『Human Rights and Schooling』です。
この読書会は、文献の著書でもあり、人権教育の研究で世界的に著名なオードリー・オスラー先生(イギリス・リーズ大学 名誉教授/ノルウェー・サウスイーストノルウェー大学 教授)が、広島大学にいらっしゃるにあたって、開催しました。
本読書会は、Active Book Dialogueの形式で行いました。
Active Book Dialogueとは、1冊の本を分担し、それぞれが読んだ内容をポスターやスライドにまとめた上で発表し、ディスカッションを通じて理解を深めていく方法です。
今回読んだ『Human Rights and Schooling』は、学校教育で人権教育を行うにあたって、そもそも人権とは何か、人権教育とは何を行うのか、なぜ人権教育が重要なのか理論的に考察されています。
子どもを含めた全ての人の権利が保障された社会となるよう、権利についての知識を学ぶだけではなく、子どもが権利を行使できる機会を学校で保障する必要性を学びました。
ディスカッションでは、自らの専門分野や学校文脈へ落とし込んだ際に、具体的にどのような実践が可能か意見を交わしました。
また、著者の主張である「市民としての子ども」が何を意味するのか、著者が提案する教育の在り方は「市民としての子ども」という考えに根付いたものか、検討しました。
社会科教育で市民性の育成を目指した研究をする私たち学生にとって、本読書会は、人権教育を鑑として自らの教育観を省察できた機会となりました。
また、今回は社会系コース・社会認識教育学領域に所属する学生だけではなく、教職大学院で英語教育を専攻する学生も参加していただいたため、多様な観点からディスカッションを行うことができました。
今後も、異なる分野の研究・実践に携わる方々と共に、多様な文献を読む機会を積極的につくりたいと考えています。
髙見史織(博士課程前期)
末尾に作成したポスターの写真を掲載しております。
その他の作成した資料は、次のリンク先にまとめていますので、ご覧ください。
※あくまでも読書会の資料ですので、誤りがある場合があります。読書ガイドとして用いていただき,研究・論文等で用いる場合は原著を参照いただきますようお願い申し上げます。