1月19日(水),広島大学教育ヴィジョン研究センターと東広島市が連携した広域交流型オンライン社会科地域学習(プロジェクト代表:草原和博教授)が行われました。今月は,「外国から来た人にとって東広島市はくらしやすいか?」というテーマについて東広島市内6小学校の4年生416名が同時に学習しました。今回の実践では,社会系コースの多くの学生が中継や小学校・本部のサポートに参加しました。以下,本プロジェクトに参加した学部生8名の感想です。
・機器の不具合といったトラブルはあったが,積極的に授業に取り組む児童が多くみられた。ICT活用には難しさもあるが,教室では経験できない学びを教室へ持ち込むことのできる,重要なものであることを改めて感じた。(学部3年・森本さん)
・ICTの活用により,教室空間の枠や時間,人的・物的資源などのさまざまな制限を取り払った学習が可能になるということ,また同時に教室空間における人どうしの関わりも,それを意味あるものにするために欠かせないものであると実感した。(学部3年・山下さん)
・ICTを活用して外国の方たちの声をリアルタイムで聞くことで,児童は外国の方の思いを印象的に理解でき,自分の考えの発信や意見交換,市役所・市議会への提案は,児童にとって深い学びになったと感じた。このように実際の現場におけるICTの活用法やICTの教育における有用性を知ることのできる良い経験になった。(学部3年・永田さん)
・今回もレポーターを務めた。このプロジェクトでは最新の社会科実践に携われるだけでなく,普段は見ることのない貴重な場所などにお邪魔しており,大変勉強になる。来月も楽しみです。(学部3年・大岡さん)
・ICTを活用した授業を支援し様々なトラブルを経験することで,児童が何に困り,どのような要因で学習に弊害が生じるのかという普段の授業にも共通する「こども理解」が得られた。このことは,自分にとって大きな学びとなった。(学部3年・山下さん)
・同じ市内にある小学校でも,北部の学校では雪が降っていることを知ったり,市内を飛び出して真夜中の海外(アイスランド)と中継を結んだりと「違う場所で一緒に学ぶ」という本プロジェクトの良さが出ていたように思う。(学部3年・八木さん)
・自身の経験やそれに基づく考えをみんなに共有してくれる児童,自分たちの問題として暮らしにくさの解消について熱心に話し合う児童の姿が印象的だった。デジタル・ネイティブであるとともに多角化する価値観の中で育ってきた子どもたち世代よりも,私たちの方が「多数派としての日本人」「少数派としての外国人市民」という意識を持っているのではないかと感じた。(学部4年・正出さん)
・今回は初めて学校で子供の様子を見ることができた。教員・児童ともに授業を楽しんでいただけている様子が見れて,とても嬉しかった。来年度から小学校教員として働くので,サポートスタッフとしてだが,現職で働く教員の方の様子や子供への指示の仕方などを生で見ることができ,個人としても学びの多いものとなった。(学部4年・津田さん)
本プロジェクトは,2月には「東広島市内の大学」,3月には「ため池」のテーマで行われる予定です。プロジェクトのねらいや詳細については,広島大学教育ヴィジョン研究センターのweb サイトをご覧ください(こちら)。