いろいろありますが、やはり日本文化史研究です。
幕末に登場する歴史的に有名な人物、例えば、坂本龍馬や勝海舟、西郷隆盛らが書いた手紙・漢詩・絵画を紹介していきます。授業の目標は、人物と文化史に焦点を当て、日本史の理解を深め、教材活用の実践的な研究能力を養うことにあります。これは、中学校や高等学校の教師を目指す人には必要な能力でしょう。
近世から近代の多様な政治思想について、人物の生き方や時代背景を含めて総合的に論じ、詩・手紙・書・絵画の鑑賞と読解を通して文化史への実践的な理解を深めていきます。毎回30枚程度の資料画像をプロジェクターで提示し、文化財の鑑賞実習を行います。
1つ1つの文化財を丁寧に鑑賞し、時代背景や出来事を踏まえ、それぞれの人物の息遣いに触れます。取り上げる人物は、渡辺崋山、吉田松陰、高杉晋作、木戸孝允など、幕末に活躍した人物ばかりです。また、この授業では、絵画や書などの作品が本物であるかどうかを見破る力も身に付けることができます。この授業は直接、学芸員を養成する授業ではありませんが、学芸員として一番大切な能力の一つである、作品の真偽を見抜くテクニックを学ぶことができます。